理念

Ideology

大空という広大な舞台に瞬時という時間で描く光と音の美的表現 - 花火は芸術であるということに異議を挟むものはないでしょう。しかも他の芸術表現形式では到底成し得ない雄大な規模と将来性を持っています。

しかし、今打ち揚げられている花火の全部が全部芸術であるわけでもありません。
単なる美的現象にすぎないもの。また化学現象に過ぎない場合もあるようです。
特に先輩が築き上げてきた花火芸術の伝統と技術に安住する傾向も少なくなく、また営業を隠れ蓑に妥協が行われていることも否定できません。
そして、一般の煙火大会のマンネリズムが叫ばれ、競技会の流行に食傷し、情熱を失いかけていることは憂慮すべきことであります。

花火を愛し、花火に生きる者として花火芸術の追求ということは常に目標でなくてはならないはずです。
しかも科学的に安全な花火の製造という命題の上に立って芸術性を昂揚するということが一日も等閑に出来ぬ今日このごろであります。
予てよりこれらの目的を達成し、花火業界を向上させ、世界に誇る日本煙火の声価をさらに高めるために、志を同じくする者の強力な協力が要望されていました。

そこで、花火という伝統技能を「黄綬褒章の授与」という形で国家が初めて認めたのを機に、人間国宝(無形文化財)、芸術院会員、さらに文化勲章に継る芸術として公認させるべく煙火芸術の最高技能を有する団体を昭和35年1月11日に設立しました。

協会概要

Overview of the Association

設立
2014年(平成26年)1月6日
※従来の日本煙火芸術協会(同人会として昭和35年1月設立)を法人化
会員
29名(正会員)
代表理事
磯谷 尚孝
事務局
東京都江東区門前仲町1-2-6 ユニオンビル3階
TEL 03-3630-2262  FAX 03-3630-2210
目的
日本の煙火に関し、その技術を向上し、国内外に向け煙火の文化発信に努め、芸術性を高めることを目的とする
主な事業
  1. 花火大会への出品
  2. 海外での日本の煙火の紹介、出品
  3. 煙火に関する広報、出版事業
  4. 会員相互の交流、支援
  5. その他前各号に附帯または関連する事業

入会規定

Admission Policy

一般社団法人日本煙火芸術協会定款に定める会員の規定および入会規定は下記の通りです。

会員の規定

会員については定款第6条に定める。

  1. 正会員 この法人の目的に賛同して入会した個人または団体(現在 29名)
  2. 賛助会員 この法人の事業を賛助するため入会した個人または団体(現在 なし)
  3. 名誉会員 この法人に功績のあった者又は学識経験者で社員総会において推薦された者(現在 田村昌三氏 1名)

入会の規定

定款第6条2に定める。
当法人の正会員又は賛助会員となるためには、当法人所定の申込様式による申し込みをし、 理事会の承認を得るものとする。

新入会員選考方法(平成25年2月決定)

  1. 下記花火大会(9大会)に於いて直近5シーズンに出品し、上位1割以内に入賞のこと
    • 全国花火競技大会大曲の花火
    • 新作花火コレクション(大曲)
    • 土浦全国花火競技大会
    • 伊勢神宮奉納全国花火競技大会
    • やつしろ全国花火競技大会
    • 全国新作花火競技大会(諏訪湖)
    • 赤川花火大会
    • 全国花火名人選抜競技大会 ふくろい遠州の花火
  2. 日本煙火芸術協会の目的に賛同した者(入会希望の意思表示が必要)
  3. 煙火製造者であり会員2名以上の推薦を受け、理事会に於いて承認を得た者
  4. 定時社員総会に於いて入会の是非を問う無記名投票を行い、有効投票の3分の2以上の賛成を得た者

※この細則は現在も選考基準として適用されます。

現在までの歩み

Our Journey

1960年
初代会長 青木儀作 就任 昭和35年~
11名の同志により結成
岐阜中日花火大会、二子玉川花火大会で協同発表
1965年
2代会長 青木多門 就任 昭和40年~
海外での活動が盛んに。
1976年
西ドイツ ボンにて花火打ち揚げ
1981年
カナダバンクーバー「シーフェスティバル」にて花火打ち揚げ 1987年まで
1983年
西ドイツ デュッセルドルフにて花火打ち揚げ
香港にて花火打ち揚げ
1984年
3代会長 田畑博顕 就任 昭和59年~
タイ国王誕生日 バンコクにて花火打ち揚げ
1986年
香港でエリザベス女王のために打ち揚げ
1987年
カナダ バンクーバーで英国皇太子歓迎式典にてダイアナ妃に花火を観ていただく
タイ国王還暦祝 バンコクにて花火打ち揚げ
1992年
タイ女王還暦祝 バンコクにて花火打ち揚げ
1995年
4代会長 小口昭三 就任 平成7年~
1996年
タイ国王即位50周年祝 バンコクにて花火打ち揚げ
2003年
文化庁長官表彰受賞 (煙火の普及向上に尽力し我が国文化の発展に多大な貢献をした趣旨)
2006年
タイ国王即位60周年祝 平成18年6月11日(日)バンコクにて花火打ち揚げ
2007年
タイ国王生誕80周年祝 平成19年12月4日(火)バンコクにて花火打ち揚げ
2009年
5代会長 青木昭夫 就任 平成21年~
「花火は芸術である」ことを自らも信じ、他も認め、常識化されるまで我々の精進は続けられるという想いの元、年間約30の大会に出品
2012年
東日本大震災復興祈願花火
2014年
一般社団法人 日本煙火芸術協会設立
2016年
会員 野村陽一氏 黄綬褒章受賞